子作りの準備

あむぁいおかし製作所様にて公開させていただいているものです。
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「私をはらませちゃったね❤」
「はっ!?お前、安全日だって言ってただろ……!?」

このピンク色のアマは、いきなり何を言い出すんだ。仕事の鬱憤ばらしに高い金を払って、マッサージを受けていたら、いきなりこれだ。

「うん、安全に私に種付けできる日だよ!」
「た、たね……?冗談言ってんじゃないぞッ!?」

おいおい、子供ができるだと?こんなの、聞いてないぞ。今のうちに、こんなところから逃げ出して……

「あ、ダメだよ。ここまできたら、逃げられないんだから」

服を着ようとした俺の手足に、ぬめぬめとしたタコの触手のようなものが巻き付いた。抗おうとしても、とんでもない力で動きを押さえてくる。そして強制的に女の方を向かさせられた。

「なんだ、てめぇ……」
「私には、ちゃんとしたポカンパス、略してポカっていう名前があるんだよ」

ポカンパス……湿布の名前のようなそいつは、ニヤニヤしながらベッドの上で自分の腹をさすっている。まるで、腹の中の子供を撫でるように。その体の下から、俺を拘束している触手が出ていた。

「お前、人間じゃないのか……?」
「人間だよ?この星の生まれじゃないけど!」

要するに、宇宙人、ということか。そんな事、普通は信じないが、この世のものとは思えない茶色い触手と、突如として膨らみだした腹が否定しがたい証拠になっていた。
そう、そいつの腹は、受精して数分も経っていないのに、膨らみだした。

「驚いた?私の卵、元気いいんだよ!この星の子は、成長遅すぎ!」

腹の中からは、ボコボコと音がする。とんでもないスピードで細胞分裂が進んでいる、のかもわからない。とにかく、ポカのくびれていた腹は、いまや胸より大きく育ち、プルプルと震えている。へそは横に伸びて、どんどん腹の皮が張ってきていた。

「卵、って言ったな……」
「うん、そろそろあなたに移す準備ができるよ!」
「……は?」

俺に移す……?何のことだ。だが、俺の考えを遮るように、ポカンパスの股から、なにか尖ったものが伸びだした。それは、女についている性感帯が異常に肥大したもの……ではない。どう見ても、男にしかついていないアレだ。

「お前、それって……」
「これね、私の産卵管!大きいでしょ!」

大事そうに撫でているそれは、実際、俺のより大きくなっている。

「それで、何をしようとして……うわぁっ!」

眼の前が真っ暗になった。一瞬何が起こったかわからなかったが、俺はベッドに倒され腹ばい状態になり、その上にポカがのしかかっていた。そして、俺の息子の先は、ベッドではないなにかに包まれていた。ポカの手でも、性器でもない。妙にヌメヌメしたそれは、俺を拘束している触手の一本だ。

「じゃあ、あなたの体を作り変えるね」
「や、やめろぉっ!!」

もはやポカの一言一言の意味がわからない。だけど、嘘を付いている様子もない。てことは、本当に俺の「体を作り変える」つもりなのだ。どうなるか予想がつかない俺は、必死に抵抗したが、ポカの体躯からは予想もできない強い力で動きが停められていた。

「じゃあ第1段階、オスをやめてね」
「ぐおおっ!!??」

俺の大事なところが激しく、引き裂かれるように痛みを発した。やつの触手が、何かを送り込んでいるかのように、先の方から圧迫感と激痛が伝わる。思わず涙が出てしまうが、それが全体に及んだ瞬間、今度は体全体がなにかに押しつぶされるような感覚がした。

「うふふ、いい感じだね」

心なしか、ポカの体が段々重くなっている。俺は一瞬抵抗を緩め、首を右に回してなんとか周りを見ようとした。だが、見えたのは二本の細い腕。一本は、ポカのものだとわかる。だがもう一本は……俺のか?

「何が起きてるかわからない顔だね、ちょっと見てみる?」

ポカが、俺の体を引っ張って右に転がった。そこに、さっきまでは存在に気が付かなかった鏡があった。映っているのは、ポカと、上半身はほっそりとした、だが下半身は筋肉質の……つまり俺の体つきと一緒の男がいた。それもつかの間、さっきと同じように脚が押しつぶされる感じが伝わってくると、鏡に写った脚から、筋肉が消え去って全体が細くなってしまった。ということは……

「これが、俺……?」
「うん、それでそろそろ第二段階なんだよ」

悪びれる様子もなくポカがいうと、下腹部が指でグリグリと押されるように痛んだ。そして、股の間が引っ張られるような感触がし、バカッと何かが開いた。

「はい、子宮と膣のできあがりー!」
「はっ!?お前、もしかして俺を……」
「うん、ちょっとだけ改造してある地球人のメスにするけど、それがなにか?」
「ふ、ふざけ……る……な……?」

鏡にうつる俺の何かがおかしい。いや、体型はとっくのとうに面影がなくなっているが、何かがない。股間の先の、何かが。

「これで、あなたは完全にオスじゃなくなったよ!」

ポカの触手の一本が、大きく手をふるように行ったり来たりしている。その先に掴まれていたもの、それは俺が生まれて以来大切にしてきたもの……

「いただきまーす!」

それは、あっという間に触手に飲み込まれ、その中に消えていった。呆然としてしまう俺。だが、間髪入れずに、股の穴に太いものが突っ込まれる。慣れない位置にある穴に、経験したことがない異物感がある。紛れもなく、ポカの「産卵管」が、俺の「膣」に挿入されていた。

「じゃあ、最終段階いっきまーす!」
「やめろぉぉぉっ!!!」
「そーれ!!」

ポカの掛け声と一緒に、腹の中に大量に詰め込まれてくる異物。「子宮」と呼ばれていた器官なんだろう、全く物が入ったことがない場所に、ぎゅうぎゅうと押し込まれてくるのはポカの卵だ。

「そろそろ、あなたがメスになるときだよ」
「うわあああっ!!!!」

圧迫感があるのは腹だけじゃなかった。胸や、脚や、頭にまで。違和感の山をなんとか耐えて鏡を見ると、腹がもう妊婦のように膨らんでいるその上で、胸がプクーッと膨らまされていた。脚にもむっちりとした脂肪が付き、なんとなく腰まで広がってきているような気もする。さらに、顔は丸くなり、短く切っていた髪がサラサラと伸びて肩にかかっていた。

「私の子、ちゃんと受け取ってね」

だんだんと臨月の大きさに近づく腹を、やさしくなでてくるポカ。張った皮膚には痛みとなるはずの接触だった。だけど、伝わってくるのはなぜか心地よい刺激だ。今まで見たことがないほど膨らんだ胸も、プルプルと揺れるだけで快感になっている。

「だ、だめぇ……」

頭がおかしくなりそうだった。俺の体への接触、摩擦、全てが快感に塗り替えられていた。張りに張った腹の中に卵が無理に詰め込まれていっているのに、もっと詰めてほしくなった。

「もっと、もっとぉ」

そんな言葉が、無意識のうちに出ていた。でも、卵の流れはそこで終りを迎えた。だが、子宮の中で一回り大きくなろうとする卵に、さらに下腹部が膨れ上がった。

「やぶけちゃうぅ」
「大丈夫、ちゃんと改造してあるからどんなに引っ張っても破けないよ」

仰向けだったら背骨がおられてしまうくらいの重さを、腹の膨らみは持っていた。そして、最大限まで圧迫感が大きくなったところで、ポカの産卵管が引き抜かれた。

「で、出ちゃう……っ!」

これ以上ないほどエロい……変身前の俺だったらそう考えていたに違いない女の喘ぎ声が、俺の口から発せられていた。快感に溺れ、判断力が奪われていたのだから、仕方ないのだが。そして、本当に今にも、大きくなった卵が出てきそうだった。

「さあ、ふんばって、ふんばって!」
「う、ううんっ……!」

ポコッ!と、音がするように、一個の卵が俺の膣から出てきた。それに続いて、ポコポコと卵が量産されて出てくる。

「おれ、おとこなのにぃ……」
「そうだね、男だね。体はメスだけどね」

起き上がったポカは、出てきた卵をなで、その殻をむき始めた。あっという間に産声が上がるが、もう何を言われても信じるしかない。

「無事出産成功!さあ、おっぱいをお飲みー」
「お、おっぱ……」

ポカが母乳をやるのだろう、そう思っていた俺が馬鹿だった。ポカは、俺の胸の前に、生まれたばかりの子供を持ってきた。母乳など出る気配もなかった出来たてのおっぱいは、産声に共鳴するように母乳を生産し始めていた。

「さあ、たんとお飲みー!」

俺の乳首から、母乳を吸い取る子供を見ても、母性など微塵も感じない。

「ほらほら、次の子も、次の子もいっぱいお飲みー」

しかし、大量に生まれた子供に充分な母乳をあげようと、先からミルクが吹き出すレベルで活動する俺のおっぱいと、その状況から逃げ出そうともしなかった俺の体は、ポカの思い通りの母性そのものになっていた。

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投稿者: tefnen

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