運命を変える錠剤

GPT系のAIで英文で作成し、手動の編集なしで、日本語に翻訳したものです。

薄暗い実験室の中、無数のフラスコや器具が光を反射し、長い影を壁に映していた。その混沌とした光景の中に、ドクター・ウーサーが立っていた。中年に差し掛かり、短く太った体を持つ彼は、何年もかけて研究してきた結晶を目の前に置いていた。荒い息をつきながら、額の汗を手の甲でぬぐった。

「これが…最後だ…これで終わりだ…」彼は低くつぶやき、小さな錠剤がまるで不気味に光っているかのように見つめた。遺伝子を改変するためのこの錠剤は、年老いた自分の体を再構築し、若さと力を取り戻すためのものであった。彼は科学者として優れていたが、今やその絶望は慎重さを忘れさせていた。

ウーサーは自分の丸々とした腹に手をやり、その重さと共に自らの選択の重さを感じ取った。「こんな肉の塊に囚われたまま…生き続けるなんて、もう耐えられない…」震える声で、彼はまるで自分に言い聞かせるように言った。ガラス扉に映る自分の姿に目をやると、そこにはかつての自分とは程遠い男が立っていた。白髪が混じり始めた髪、たるんだ皮膚、短くてずんぐりした体。時が経つにつれ、彼の体は自分を裏切ったかのように思えた。

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肌の漂白剤

「黒ずんだ肌におすすめ!1日3錠飲めば、10日目に効果が出ます!」

というのが、三郎(さぶろう)が10日飲んできた薬の宣伝文句だった。40代に入ろうとしていた彼の肌は、長年嗜んできたタバコの煙が染み付いたように黒ずんでいた。
現場仕事の彼にとっては、そこまで気になっていなかったことではあったが、テレビで「きれいな肌の男性の方がモテる」というのを見て、一つ薬を試してみることにしたのだった。

「しかし、全然効き目がない……もったいないから飲んでたが、偽物だったか」

残り1錠で、全部の薬を飲み終わる。夕食の片付けをしながら、相変わらず浅黒い色の自分の肌を見た。

「やっぱ、そんなに気にするもんでもなかったか」

バツイチだが、まだ時間の余裕はある。肌が汚かろうが、どこかでまた新しい伴侶を見つけられるだろう。彼は、最後に残った薬を袋からだし、水で飲み干した。

「だが、ちょっとくらいきれいになっても良かったんじゃないか?」

その時、彼の右腕からベリッと何かが剥がれる音がするとともに、激痛が走った。

「いっつ……な、なんだってんだよっ!」

彼は、いつの間にか付いていたシールか何かが剥がれたのだろうと思って、右腕を見た。

「な……な、なんだこりゃぁっ!」

その手首が、脈動するように膨れたり、しぼんだりしている。そして、その膨れる範囲が、どんどん広がっていた。

「俺の、俺の腕がぁっ!」

やがて腕全体が風船のように、パンパンに膨れ上がった。

「な、んだよ……これ……」

三郎は、恐る恐る膨れた右腕を触る。だが、自分の腕を触っているはずなのに、右腕には触れられている感覚がない。それは腫れ物と言うより本当に風船のようで、中が透けて見えるようだった。

「気持ちわりいなぁ……うわっ!?」

パァンッ!!と、ただの膜と化した三郎の右腕の皮膚が、破裂した。だが、変わらず痛みはない。三郎の左腕のひどい日焼けの後の剥がれたもののように、右腕から半透明に垂れ下がった。

「ったく……なんだってんだよ」

三郎はその皮膚を剥がす。そこには、現場で酷使された筋肉質の腕ではなく、きめ細やかな白い皮膚に包まれた、細い腕があった。

「……は?ん、こ、こんどは手がっ」

右の手指が、ドクンドクンと脈打ちながら膨らんでいく。ベリベリと皮膚が剥がされる音が聞こえ、やがて膨らみは手のひら全体に広がる。

「ま、まさかっ」

三郎は膨らんだ右手を、左手で引っ張った。すると、右手の皮膚は手袋を外すようにスルッと抜け、中には細くて長い、右腕と同じように透き通った肌の手指があった。

「あの薬のせいで、皮膚が剥がれていっているのか!?」

しかし、変わったのは皮膚の色だけではない。明らかに、新たに現れた右腕は、元の三郎よりほっそりとしたものだ。輪郭も柔らかく、どこか女性らしささえ感じる。

「まさか、女になってる?はは、そんなわけねーか」

その言葉に答えるがごとく、今度は股間から激痛がした。

「いぎっ……う、嘘だろ、おいっ!」

三郎は、トイレに駆け込み、便座の上にどんと腰かけて、ズボンを下ろした。そこには、異常に盛り上がったトランクスがあった。

「や、やめろ、やめろっ!!」

トランクスも下ろすと、先端だけが異様に膨張と萎縮を繰り返すペニスがあった。そして、メリメリとペニスの皮が剥がれていく音がしている。そこで三郎は、その膨張と収縮が、自分の呼吸に連動していることに気づいた。息を吸えば膨らみ、吐けば縮む。

「じゃ、じゃあ、息を止めれば……!」

三郎は息を止めようとしたが、本能的に、水に潜る前のように、一気に息を吸い込んでしまった。三郎のペニスはそれに呼応してありえないくらいに膨張してしまった。トイレに、皮が剥がれる音が響いた。

「ひぎいいっ!!」

あまりの痛さに、荒い息になる。睾丸までも大きく膨れ上がってしまい、ついに……

パァンッ!と、三郎の股間は破裂した。

「うわああぁぁっ!!」

その皮は、トイレの中に垂れ下がり、水に引っ張られるように自然に落ちてしまった。

「まさかまさかまさか……っ!」

そこには、毛一本ない、スッと入った一本のスジしか残っていない、寂しい股間が残るだけだった。

「俺、やっぱり、女にっ……!あ、あたまがっ!」

顔を焼かれるような痛みが走る。たまらず、顔をかきむしると、ボロボロと皮膚が取れ、中からは別人のような、端正な顔が現れる。髪もサラサラと伸び、三郎の手にかかった。

「の、喉が苦し……ぁ……ぁあっ!声が!」

三重顎のように、首まわりがブクゥッっと膨れる。喉仏がなくなったせいで、三郎の声のトーンがグイグイあがり、アルトくらいの女性のものになってしまった。プシュッと空気が抜けると、首の皮はダラッと垂れ下がった。

「ま、また皮膚がっ!洗い流さないと!」

パニックに陥りかけていた三郎は服を脱ぎ捨て、浴室に飛び込み、蛇口を捻った。しかし、首にシャワーを当てた瞬間、乳首に激烈な刺激が走った。

「ぎゃぁっ!」

腰が抜けた三郎はシャワーを投げ捨て、壁に背を当てて床に座り込んでしまった。その呼吸ごとに、ビリッビリッと胸の突起に電撃のような痛みが走っていた。

「胸、胸がっ」

ビクン、ビクンと乳首が振動し、胸筋がムギュ、ムギュと形を変えていく。乳首の周りに小さな山が、空気入れで空気を入れられるように形成され、その周りも丸く膨らむ。

「くっ、今度こそっ……」

三郎は息を止め、女性の象徴とも言える胸の膨らみの成長を抑えようとした。思惑通り、胸の成長は止まったが、その頃には胸の筋肉はすっかり鳴りを潜め、元々とはかけ離れたものになってしまっている。

そして、1分くらいして、息止めにも限界が来た。

「ん……ぐ……はぁっ、はぁっ」

そして、大きく息をしてしまう三郎。口から入った空気を受け止めるかのように、ギュゥギュゥと乳房が膨れ上がり、元々の三郎の皮膚の中で、深い谷間ができていく。そして、ピリッ、ピリッと皮でできた乳袋に亀裂が生じ始めると、浅黒い被覆の中から、色白な肌が覗いた。

「だ、だめ……っ」

だが、内部からの膨張に対して、あまり弾力のない皮膚は耐えるすべを持たず、ビリビリと破れて中身の女体をさらけ出し、大きく育った胸がブルンッと飛び出した。

胸に気を取られていた三郎だったが、体全体の皮膚がボロボロと取れ、中に形成された女性の生肌に取って代わられていた。腰の部分もピンピンに肌が張ったと思えば、中からプリッと弾力のある尻肉が飛び出す。脚の皮はタイツのように脱げ、左腕もブカブカの長手袋をしているような状態になった。

もう事態を受け入れるほかなくなった三郎は、立ち上がって風呂場の鏡を見た。薬の効能は完璧で、全身の肌がすべすべとした白い物になっていた。ところどころに残っている元々の皮膚の黒さのせいで、全身が輝いているようにすら見えた。

「一体、俺が何をしたっていうんだよ……」

鈴の音を鳴らすような声と、柔らかい輪郭、出るところは出ている良いスタイル。鏡の中に映るのはグラビアに出てきそうな女性だ。三郎は無意識に自分の体を触り、その女性が自分であるという事を確認していた。

「し、しかし、結構、好みの女になっているな……」

胸を持ち上げると、そこそこの重さと弾力を感じる。多少肉がついた腹と太ももに手を押し込み、その肌の張りを確かめる。

魔のアクセサリ

時は夜も更け、皆が寝静まった頃。場所はとある日本家屋の一部屋。普通の大きさ、普通の畳敷きのその和室のふすまには、普通では考えられないほどの札が貼られていた。その中に一人、その家の主の孫である少年がたたずんでいた。その視線の先には、台に載せられた首輪のようなもの……チョーカーが置かれていた。

「これなんだろ……こんな変なところに置かれてるんだから、すごいものだよね……?」

子供ならではの好奇心で、チョーカーを手に取る。小学生になったばかりの少年には少し大きめの、革製のチョーカーを、少年はそのまま首に巻いた。

「えっと、この金具をとめるんだよね」

テレビで見たことのあるアクセサリの身につけ方を真似て、少年がチョーカーを締めたその時だった。

「な、なにこれ!?」

チョーカーが赤い光を発し始め、少年の頭の中に何かが入り込んでくる感覚がした。その流れは全身に及び、少年の体全体に赤い光が行き渡った。

「えっ、えっ」
「(あらまぁ、男の子?)」
「ひぃっ!?」

いきなり、聞いたことがない女性の声が聞こえ、少年は腰を抜かして尻もちをついた。

「(そんなに驚かれるのも心外だわ。私の力を求めてチョーカーを付けたんじゃないのね)」
「ち、力……?」

声の主を見つけようと、周りを見渡す。だが、お札まみれの襖があるだけで、部屋には少年以外誰もいなかった。

「(一体誰を探してるの?私はあなたの中にいるのよ)」
「ぼくの中!?」

今度はシャツを脱ぎ、おなかの様子を確認する少年。女性のため息が聞こえた。

「(はぁ……まぁいいわ。こんなにか弱い子なら、体を乗っ取ることもできるはずだし。えいっ!)」

少年の体が、彼の意思に反して勝手に動き始めた。

「や、やだっ」
「(やっぱりね。何十年も封印されてたから退屈だし、ちょっとあなたの体で遊ばせてよ)」
「おばさんはだれなの!?」
「(おばさんですって。確かに数百年はこの世に存在しているけど、この時代で女性に向かってその呼び方はいけないことなのよね。罰として、私がいいって言うまで喋っちゃだめ)」
「む、むぅっ!」

口が閉じて開かなくなる。その代わり、少年に体のコントロールが戻った。足が動かない以外は。

「(さぁ、こんな窮屈な体、さっさと作り変えちゃいましょ。まずは腕からにしようかしら)」

少年の左腕が、ベキベキと長くなる。小さな手のひらが長く、細く成長する。男性であるはずの彼の腕は、女性の大人のものになっていた。

「(こんなんでいいわね。じゃあ右腕も)」

右腕も左腕に続くように成長した。次に背骨や肋骨が成長し、上半身が大きくなる。少年の小さな下半身に、大人の上半身が付き、その上にはまた子供の顔がついているといういびつな状態になっていた。

「(ちょっと体を支えにくいかもしれないけど、一つ一ついじくるから仕方ないわよね)」

骨盤がメキメキと横に広がり、相対的にウエストが絞られていく。左足がパジャマからにょきにょきと伸びて、2倍ほどの長さになる。

「(あ、服を着たまま大きくしちゃった……脱ぐのも難しいだろうから……)」

太ももにムチムチと脂肪がつき、パジャマがビリビリと破け始める。裾が思い切り食い込み、少年は痛みを感じた。

「(もうちょっとだから……えいっ!)」

勢いを付けてバンッと太くなる左足。パジャマがひとたまりもなく破れると、太い木の枝のような太ももがお目見えした。

「(じゃあ右足も……)」

右足は、長くなると同時に急激に太くなっていった。パジャマは、腰のゴム部分を残して破れてしまった。

「(お尻も大きくしましょうね)」

少年の尻が、左、右、左、右と一回りずつ大きくなる。梁のある女性のヒップが、パジャマのゴムを押し広げながら、着実に成長していった。

「(このゴムが切れるまで大きくしてみましょうか。えいっ、えいっ!)」

左の尻がバインっと膨らみ、それに続いて右がムギュッと張り出す。それが続いて、過剰なまでのサイズになったところで、ようやくゴムがビチッと切れた。

「(私の力ってやっぱりすごいわね……こんなことに使ったことなかったけど)」

少年の下半身は、男にのしかかれば潰せてしまえそうなほどムッチリと成熟し、先程とは逆に、貧相な上半身とのバランスが取れなくなっていた。
声を出すことのできない少年は、柔らかくも垂れず、張りを持った太ももとヒップに見とれていた。

「(じゃあお胸も……)」

少年の左胸がムギュッ!っと膨らみ、大きくなった上半身のせいですでにサイズが合わないパジャマの胸の部分が大きく押し上げられた。その先端には、突起のような形状が浮き上がっている。

「(さすがに息が苦しいのはやめましょうか、胸を押さえられたら息ができないでしょ。ほら、服を脱いで)」

脱いでと言った割には、また少年の体の主導権を奪い、無理やり脱がせる女性。そこには、左胸は巨乳、右胸はまな板という釣り合いの取れない少年の上半身があった。

「(じゃあ、続きをしましょ)」

今度は、右胸がバインッ!っと膨らみ、さらにゆっくり膨らんで左胸にサイズが合うようにした。

「(そろそろ顔も整えて……と)」

少年の髪が、腰までバサッと伸び、赤色に染まった。顔も無邪気な子供のものから、魅惑的な女性のものに変わり、瞳は真紅に色を変える。

「(もう少し、胸は小さくしておきましょうか)」

左胸がプシュッと縮む。

「(いや、やっぱり大きく……)」

右胸がブルンと膨らむ。

「(うーん、どうしよう……)」

少年の胸が暴れ始め、膨らんだり縮んだりを繰り返す。

「(これは服が合わないし、こんなんじゃ格好がつかないし……)」

まな板に戻ったかと思えば、頭が入ってしまいそうなほどの爆乳に育ち、人並な乳房まで縮んだ次の瞬間には床に付きそうなほどの巨大な肌色の塊に成長する。

1分ほどそれが続いて、やっと少年の胸のサイズは落ち着いた。

「(よし、これを覚えて……と。元に戻っていいわよ)」
「えっ」

やっと声を出せた少年の体は、元のちいさな男児に戻った。それきり、女性の言葉は聞こえなくなった。

「な、なんだったんだろ……」

いつの間にか、パジャマも元に戻っている。少年は、両親のいる部屋に戻って、自分の布団に潜って、目を閉じた。

だがすぐに、勝手に目が開いた。勝手に手足が動き、布団から出て、父親が寝ている布団に潜り込む。

「ん……どうした?」

父親が気づいて目を覚ました。

「怖い夢みちゃって……」

勝手に、声が出る。

「よし、よし……」

父親に撫でられる少年の頭から、赤い髪が伸びた。

「パパ……」

父親に抱きつく少年の体が、メキメキと大きくなる。その成長する胸が、ビリビリと服を破りつつ、父親の体に押し付けられていく。

「な、なにが起こって……!?」
「パパも、チョーカーの力、楽しんでね」

雨の日

「雨の日のお前ってさぁ……」
「ん?なんだよ」

夏に入りかけの高校の教室から、外を眺める二人の男子高校生。今日の天気は昼から雨だ。

「おっぱいでかいよな……」
「やめろよ」

普通の男子高校生であれば、意味不明な会話。だが、この二人……翔(しょう)と大輝(だいき)……にとっては、普通の会話だった。というのも、翔は雨が降り始めると体が女性のものに変化するのだ。「メタモルフォーゼ症候群」というものの一種らしく、治す方法はなかった。

「今日も女子用の制服持ってきてるんだろ、雨が降ったら着替えるやつ」
「うっせーな、天気が昼間に変わるのめんどいな……」
「居眠りしてるときに雨が降ったら面白そうだな」
「ぜってー寝るもんかよ!」

と言っていた翔は、外が一層暗くなり、遠くでは雨が降っているようなときになって、居眠りしていた。

「……まいっか。みんなこいつの女の姿は知ってるわけだし」

大輝は、窓に水滴が付き始めたのを見て、翔の体を見始めた。授業中ではあるが、翔の席は大輝の前だ。

そのうち、コキコキと骨が軋む音がし始めると、翔の体の表面がだんだんと波打つように変化を始めた。シャツの上から分かるくらいに、筋肉が痙攣している。

「(そういえば、こいつが女になってる最中の様子は見たことなかったな)」

いくら体がメキメキ音を立てても起きない翔を大輝が眺めていると、急に翔の両腕がギュイッと細くなり、シャツがぶかぶかになってしまった。と同時に、シャツの背中の部分が引っ張られる。

「ん……うわぁっ!」

翔が飛び起き、周りの生徒も翔の方に振り向いた。その胸がムクムクと膨らんでいた。

「き、き、着替え……ないと!」

翔は、パニックに陥ったのか、その場でシャツを脱ぎ始めた。

「お、おい、翔!」
「な、なんだよ、うぐぁっ!」

ボタンを外し終わるころに大輝が翔の露出行為を止めようとする。翔が大輝の方を振り返った瞬間、腹筋が消え、ウエストがギュッと絞られた。逆に人並みまで成長していたバストがバインっと大きくなり、それを見せつけられた大輝は股間が苦しくなるのを感じた。

「こ、こんなところで服を脱がない、ほうが……」
「あ、ああ、お、俺と……したことが……」

子宮ができていくのか、下腹部が少しだけ膨らむ。肌は木目細やかになり、へそは縦にスッと伸びた形になる。翔は体の中が女性に変えられていく刺激に必死に堪えている。いつの間にか伸びていた髪は肩にかかるほどになる。

「う、うぅ……っ」

ズボンの尻の部分がギチギチと音を立てる。逆に、他の部分はぶかぶかになり、ズボンがずり落ちてヒップのラインが見える。

「お、俺……わ、たし……?」

精神が女性版の翔に変わっていくとともに、顔の作りも柔らかいものになる。

「恥ずかしい、やだぁっ!!」

変身が終わったのか、かばんを持って飛び出していく翔を、呆けた顔で見届ける大輝だった。

その日の帰り、二人は一つの傘の下、一緒に歩いていた。

「ったく、お前制服は忘れなかったのに、傘忘れるとか」
「仕方ないでしょ、この制服用意してたら時間なくなっちゃったんだもん」

大輝はため息をつく。

「お前、これは結構大きい貸しだぞ」
「え?そう?それじゃあ」

翔は、巨大に育った胸を大輝の腕と体に押し付けた。大輝にとってはいつものことになりかけていたが、それでも顔を赤らめるほどには、柔らかい感触に興奮した。

「私のこの体、好きにしていいよ」
「ば、馬鹿野郎……!」

変身描写だけ書きたい!(TS/AP2)

「だめっ、こんなところでっ」

それは小学校への登校中。少年には、秘められた力……そして、少年にはコントロールの効かない力があった。

「薬が、きれちゃ……んんっ……!!」

突如として、彼の服を突き破らんばかりに、胸がぶくっと膨れ上がった。それは筋肉ではなく、脂肪と乳腺のかたまり、乳房だった。小学校の男子生徒には似つかわしくない、頭ほどの爆乳が、できあがり……そして消えていく。

同じ登校班の生徒、すなわち近所の小学校生徒の前で、少年の体から、液体がぐちゃぐちゃ言う音が聞こえる。それは、彼の細胞が爆発的に増殖したり、脂肪細胞ができあがったり、逆に壊れていく音だった。

「ん、んあっっ!!」

脚や手が、バラバラに太くなったり、細くなる。尻が爆発的に膨張し、ズボンを引っ張ったと思うと、さっきの胸と同じようにしぼんでいく。

「ど、どうしたんだよっ」

周りの生徒は、人間からするものとは思えない、少年の体が作り変えられていく激しい音に腰を抜かしつつ、声をかける。だが、その音に、今度は骨がゴキゴキと作られ、壊されていく軋むような音が加わる。

「う、うでがぁっ」

少年の左腕がガクガクと震え始めると、ブクブクと膨らむ。震えが最高潮になると、ギュインッっと二倍ほどの長さに伸びた。右腕もそれに続く。

「ぐ、ぐぅっ!!」

次に左足、右足と少年の体は長くなる。そして、5倍ほどの太さにムチッと肉がついて、ズボンを突き破ったと思うと、元の太さに戻る。その太さが少年の腹にグギュギュと溜め込まれ、臨月くらいに膨らんだお腹は、そのきめ細やかな皮膚を空中にさらけ出した。

大きく、グキグキと音がすると、少年の背骨が伸び、手足の長さに合わせて上半身が伸びた。髪が肩まで伸び、顔も小学生男子から大人の女性へと変貌を遂げた。腹部の膨らみは、何かに絞られるようにグチュグチュといびつにしぼんでいく。ウエストは過剰なまでにくびれ、長くなった腕も先端から絞られガリガリになる。

「ひゃぁっ!!」

その分が、胸に押し込まれ、それを受けた乳房が再度、左、右とボワンッ!ボインッ!と前に飛び出るように形成された。水風船をふくらませるような音がすると、腕はもとに戻り、腹がまた膨らんでいく。

「うああっ!!」

その腕が、またギュイッと絞られ、腹部も一気にしぼんで、また胸に脂肪を押し込んだ。乳房はシャツをビリビリとやぶき、ムチィッ!!と球体状に成長する。と、今度は乳房がギュイッと体の中に飛び込むようにしぼみ、脚がムチッと膨らんだ。そのまま肉付きがどんどん良くなる脚を、彼は不安の表情で凝視する。

「く、くる、きちゃうぅっ!」

少年の声と同時に、信じられないほどに太くなった脚がブシュッと音を立てて細くなった。

「ああんっ!!」

ヒップがとんでもない大きさになり、またしぼむ。

「どんどんのぼってくるぅっ!!」

ウエストがボコッと膨らんで、それもまた絞られる。

「おっぱいがっ!」

平らに戻っていた胸板に、巨大な乳房が形成される。一つ一つが頭が入るくらいの爆乳サイズになったと思うと、少し大きめな巨乳サイズに戻っていく。

最後に、骨と皮だけの細さになっていた腕にムチッと肉がついた。

「みんなの前では成長したくなかったのにぃっ!!」

タプタプと揺れる胸を、度し難いほどの激しい音と、体の変形で呆けてしまった周りの生徒からなんとか隠して、泣き出してしまう少年だった。

うたたねの姫 前編

あむぁいおかし製作所様での投稿(http://okashi.blog6.fc2.com/blog-entry-26218.html)と同内容です。イラストは春瀬めいお様に描いていただきました。

ここはとある男子校の教室。昼休み中も終わりに近づいている中、二人の生徒が話し合っていた、というより、椅子に座った気弱な生徒を、その前にドンと立つもう一人がいじっていた。

「で、学(まなぶ)、その薬がなんだって?」
「な……なんでもないよ、太地(たいち)……。そ、それより、そろそろ授業始まるよ……?」
「うっせぇな、ちゃんと答えろよ!」

気弱な方ーー学と呼ばれた生徒は、渋々と机の中に隠していた小瓶を出して、目の前に立つ太地に見せた。

「……成績が上がって、目立つようになれる、薬……だよ……」
「はっ?お前、そんなもん信じてるのか?そんな薬だけでいきなり成績がよくなったら、この世に学校はいらねぇよ」
「だ、だって、これを買った店でそう書いてあったんだ」
「そんなんにダマされるから、お前はいつまでも馬鹿なんだよ、ほらっ!」

太地は、学から薬瓶を取り上げると、中身をぐいっと飲み干してしまった。

「あっ、何するんだっ!」
「……味もただのエネルギードリンクじゃねぇか、やっぱりお前ダマされてたんだよ!」
「そ、そんな……」

周りの生徒にも二人の声が聞こえていたのか、教室中からクスクスと笑う声がする。学が赤面し下を向いてしまったところで、授業の始まりを知らせるチャイムが鳴った。

「……ったく、バカバカしくてやってらんねぇ。それに成績上がったところで急に目立つわけないだろ」

太地はそう言い捨てると、自分の席に戻った。

そして、老先生のつまらない授業が始まる。古文の教科書を淡々と読み上げ、その意味を書いていく先生の背中を、太地はシャーペンを回しながらボーッと眺めていた。

「(……ちくしょ、眠くなってきやがった。体が熱い……あのエネルギードリンクのせい……か……)」

その日の陽気もあってか、太地は教科書を枕にうたたねを始めてしまった。そのクラスの誰しもが夢にも見なかったことが、始まろうとしているとも知らずに。

「では、ここ、読んでみなさい……おい、君、居眠りしてるのか?」

老先生が居眠りしている太地に気がついたのは、それから5分が経ったあとだった。

「お、おい……太地……ん?」

太地を起こそうとした隣の生徒は、異変に気づいた。その髪の毛が、しゅるしゅると伸びて、肩までかかろうとしていたのだ。そして、その髪はさらに伸び続けていた。

「君!起きた……まえ……うむ?私の目がおかしいのか……?」

やがて、サラサラとした髪が腰まで覆うような長さになったところで、目の悪い教諭も変化に気がつき、メガネを直して太地を凝視した。それを見て、隣の生徒だけでなく周りの生徒も太地の方を見た。

今度は、がっしりとしていた体つきがなで肩になり、少ししぼむように小さくなっていく。ゴツゴツしていた腕は、ふっくらとした柔らかい輪郭に変わり、これも一回り短くなった。

「ん……んん……」

太地は、周辺の様子がおかしくなったことに気づいたのか、ゆっくりと目を覚ました。

「なんだよ、この……髪の毛……?」

視界を邪魔する自分の髪の毛を触る太地。その声も、普段より2オクターブほど高いアルトボイスに変わっていた。

「え、何だこの声!?これ、腕が細くなって!?」

驚愕から体をばっと起き上がらせると、長く伸びた髪がなびいた。

「俺、まさか、女に……!?んっ……、胸がっ……」

太地が上げた、男子校ではありえない女子の喘ぎに、数人の生徒が股間を押さえる。

「胸が、あついっ……んあっ……!」

体が小さくなったことでぶかぶかになっていたシャツの胸の部分が、ググッと押し上げられた。

「これ、おっぱい……?んんあぁっ……!!」

太地が声を上げるとその膨らみはリンゴサイズにまで膨らみ、シャツは胸でいっぱいになった。

「うそ、だろ……でも、まだ大きくなるっ!!」

シャツをギチギチと引っ張りながら、2つの果実はさらに成長していく。

「んひゃっ、どこまでおおきくなるんだっ……!」

そしてそれは、小ぶりなメロンほどのサイズまで、ムチムチと大きくなる。その先端にはぷっくりとした突起の形が、シャツに浮き上がってしまっている。胸に引っ張り上げられた服の下から、腹部の肌色が覗いた。

「はぁ……はぁ……やっと、落ち着いた……」

変化が終わった太地は、彼自身が見たことがないほどの美少女になっていた。しかも、これも見たことがないほどのサイズの乳房を持った美少女に。

色気が一切ない男子校には刺激の有りすぎる姿になった太地には自覚がないが、頭も冴え渡っていた。

「……で、では……授業の続きを……」

そして事もあろうに、老先生はそのまま授業を再開してしまった。頭が固い老人として、目の前で起こった普通ではありえないことを、完全に無視しようとしているのだろう。

「ほら、教科書を読みなさい」

そして、黒板の方を向いて、太地の方を震える指で指した。

「えっ……」
「いいから」

太地は、巨大な胸に邪魔されながらも教科書を読み始めた。すると、これまで分からなかったところも実にスラスラと読めてしまう。学が言っていた、薬の「成績が上がる」効果は嘘ではなかったらしい。「目立つようになる」効果は想像とは全く別の方向、つまり成績が上がることによる副次的なものではなく、美少女になることで物理的に目立つようになる効果だったが。

そして、突然出現した爆乳美少女に悶々としながらも、授業は進んでいった。

「……太地、だよね?」
「あ、ああ……そうらしい……」

放課後、学が太地の席まで来た。太地はというと、授業中はなんとか現実から目を背けられていたのだが、シャツをギチギチとひっぱるおっぱいを見て現実に引き戻されていた。

「まさか、こんなことになるなんて」
「……なあ、学。さっきはごめんな、こんなに効き目のある薬を無理やり飲んじまうなんて」
「え?」

太地は、薬の効果もあってか特に努力をしなくても授業の内容を完全に記憶できていた。テストの成績も保証されているだろう。

「だから、代わりに勉強教えてやる。図書室でな」
「……うん」

いつも太地に逆らえない学は、このときも逆らうことはできなかった。

場所は変わって、夕暮れの図書室。他の生徒は部活に励んだり、帰宅している時間、図書室で二人きりになるスペースを探すのには苦労しなかった。二人は、机に並んで座り、数学の教科書を開いていた。薬の効果は、これまで学んだ知識にも適用されるらしく、太地にはこれまでハードルとなっていた問題も当たり前のように解けるようになっていた。

「……だから、ここにこれを代用するんだよ」
「え、どこ……?」

学の方は要領を得ないため、一方的に教えられる側になっている。

「ここだって……」

太地は、学のノートを指さそうとして、無意識に学に体を近づけた。その拍子に、胸の先端が学の体に擦れてしまった。

「あぁっ……!」
「た、太地……!?」

いきなりの太地の喘ぎに、学はびくっと震えた。

「やっぱやりづれぇなこの体……。おっ、赤くなってんのか?」
「そ、そんなこと……」

学にとっては、ここ数年なかった、「女子」と二人きりの時間。しかも、口調は荒いがとびきりの美貌をもった女子が、体を触れてきているのだった。赤面するのもやむを得なかったのだ。

「お?こういうのがいいのか?」
「や、やめて……」

それを面白がって、太地は立ち上がって学の後ろに行き、学の背中におっぱいを押し付ける。

「そんなこと言って……やっぱり、ここ大きくしてんじゃねぇか」
「うぅっ……」

学のズボンを押し上げる、いきり立った股間を見た太地はニヤッとして、シャツのボタンを外し始めた。

「太地、何を……」

第三ボタンまで外すと、巨大なおっぱいがブルンッと外に飛び出す。

「やっぱでっけぇな……」
「な、何やってるんだよ……」
「学くぅん……私のおっぱい、揉んでみるぅ……?なんつって」

もちろん、揉まれる気なんてサラサラなく、学が恥ずかしがって縮こまってしまうのを笑い物にしようとしていただけだ。だが、次の展開は太地が予想したものの斜め上のものだった。

「もうがまん、できないっ……!!」
「うわっ!?」

太地は、前からぐいっと押され、背中にドンッとなにかがぶつかる衝撃を感じた。気づくと、学に肩をつかまれ、壁に押し付けられていた。

「てめ、真に受けやがって……」

太地は押し戻そうとする……が、力が入らない。体の変化のせいで、学よりも筋力が弱くなっていたのだ。

「……太地が悪いんだよ」
「んなっ……ひゃぁっ……!」

学は、太地から右腕を離すと、そのまま右胸を揉み始めていた。

「すごくやわらかいよ……」
「ま、学、や、やめっ……ひゃんっ!」

太地は、胸からもたらされる刺激と快感に耐えられず、へなへなと床に崩れ落ちてしまう。

「お、男の胸だぞ……っ!そんなん揉んだって……!」
「こんなに柔らかそうなのに、そんなこと言って……」

長い髪が、床の上にくしゃくしゃと広がる。学は左腕も太地の肩から離し、左の胸を掴んだ。

「ひゃぅっ……」
「すごいよ、僕の手じゃおおえないほどおおきい……」

太地は、慣れない感覚にビクンビクンと体を震わせた。数時間前まで存在もしなかった自分の胸を、学に揉みしだかれている。学が与えてくれる快感に、その身を委ねてしまおうとしたその時だった。

「な、なにやってるんだ……?」

すぐ隣から、急に聞こえた二人以外の声に、二人はハッとした。図書室で、他の生徒の前で痴態をさらしていることに、気づいたのだ。非常にまずい事態だと。

そのとき、太地の胸がシュルシュルと縮み始めた。髪も短くなっていく。腕には筋肉が付き、体つきもがっしりとしたものに戻っていく。

「な、なに……?男に戻ってるのか……?」

太地の想像通り、数秒もすると、彼の体は薬を飲む前の、男の体に戻った。

「太地、逃げ、逃げなきゃ……」
「そ、そうだな!!」

太地が外していたボタンを戻す間に、学は大急ぎで教科書を鞄にしまい、呆気にとられているもうひとりの生徒を置き去りにして、図書室から逃げ出した。

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学が変身/太地が再度変身

狂戦士の薬

「これでやっと、理想の体が……」

自分の家の風呂場で一人、ニヤニヤしながら手に持った小瓶を見つめる男が一人。名前は細田と言った。

「毎日「かわいい」だの「守りたくなる」だの言われる生活はもう懲り懲りだ、この薬さえあれば、僕はたくましい男に……!」

思えば、電車の中で痴漢され、それを他の乗客に救ってもらったあげくに「大丈夫ですか、お嬢さん」と声をかけられ、完全に女性扱いを受けたあの日。学生時代から溜まっていた鬱憤についに堪忍袋の緒が切れたあの日から、弱々しい体を与えた親や神に悪態をつきつつ、解決法を探っていたのだ。

「いくら鍛えてもナヨナヨした体とも、今日でお別れだ。このケルトの秘薬さえあれば……!」

小瓶の中身は、その昔、狂戦士を作り出すために使われた薬。ネットでも数々の口コミがあり、本当に効果があるらしい秘薬を、細田は瓶の蓋をあけ、一気に飲み干した。

「ぐっ……に、にがいっ……」

喉の中が焼け付くような、劇物を飲んだような刺激。その刺激は、段々と全身に伝わり、やがて熱へと変わっていく。

「ふぅ、ふぅ……あつい……」

風呂場の鏡に映る細田の体は、全身を駆け巡る熱によって、赤く染め上げられた。

ドクンッ!!

「うぅっ……!体がっ……!」

心臓が、強く鼓動する。そのたびに、細田の体はビクン、ビクンと脈動する。心なしか、そのシルエットが段々と大きくなる。

「よし……その調子だっ……!」

いくらトレーニングしても一向に発達しなかった筋肉が、一瞬のうちにメキメキと大きくなる。腹筋はビキビキと音を立てて割れ、足は長くなると同時にムキムキと太くなっていった。

「うおおっ、うおおおっ!!」

声は野太くなり、本物のバーサーカー、狂戦士のように、凶暴とも言える体つきになる細田。

だが、そこで一瞬の迷いが生じた。

(力がみなぎるっ!!だけどこんなに大きくなったら、みんなに怖がられるかもしれない……それに、普通に生活ができなくなるかも……)

ビクンッ!

「な、なんだっ……!?」

体が精神の迷いを受け取ったかのように、ずっと続いていた発達が急に止まった。その時点で、細田の体はレスラー並みの筋骨隆々なものになっていた。

「……や、やった!これだけ逞しくなれば、もう馬鹿にされずに……!うぅっ……!?」

これもまた突如として、細田の股間に耐え難いほどの激痛が走った。細田が鏡を見ると、その体から何かが欠けていた。

「僕の……アレがない……!?」

鏡越しではなく、自分の目でそれを見ようとする。だが、胸筋が邪魔で見れない。

「僕の、ちんちん……、っ!?」

自分の目を疑う細田。視線の先で、乳首が急激に膨張したのだ。そして同時に、腕や足の筋肉がしぼむように無くなり始めた。

鏡を見ると、身長も縮んでいく。元の高さまで、いや、それよりも低くなっていく。

「な、なんだこれっ!?」

体毛という体毛がサラサラと抜け、肌が白くなる。割れに割れた腹筋が、スゥッっと消えていく。

「これじゃ、まるで……女性みたいじゃないか!!」

それを肯定するように、細田のウエストがギュウギュウと絞られ、逆に腰骨は横に広がっていく。

「や、やだ、僕は女になんかなりたくないっ!!」

太ももに圧迫感を覚え、手で抑えると、その下で無くなった筋肉の代わりというように皮下脂肪が発達し、次第に細田の輪郭が丸みを帯び始める。

「やめろ、やめろーっ!!」

肩がバキッと音をたてると、元々なで肩気味だったものがさらに下にさがる。髪がゆっくりと伸び始め、次第に背中を覆っていく。

「なんで、なんで僕がこんな目にっ!!」

手指が細くなり、顔も小さくなる。もはや細田の体はどこからどうみても女性そのものであった。そして、仕上げとばかりに胸の膨らみがムクムクと大きくなり始めた。筋肉ではなく、授乳器官としての胸が。

「う、うそだ、うそだそんなことーっ!!」

小さな盛り上がりが、大きな山に、そしてさらに大きくなろうとするのを、細田はギュッと腕で抑えようとする。しかしそれによって寄せられた乳房の間に谷間ができ、その大きさが更に強調される。そして、人並みよりひとまわり大きくなってしまった。

そしてバランスを取るように尻がムチッと膨らんだところで、それは終わった。

中身が空になった小瓶を、半泣きで睨みつける細田。

「くそ、お前の、お前のせいでっ!!」

床に叩きつけ、割ってしまおうと、小瓶を持ち上げる細田だったが、そこで初めて小瓶に刻み文字が入っているのに気づいた。

「なんだ、これ……英語か……?」

見たこともないその言語だったが、スマホで翻訳させると、ウェールズ語と判定された。そこにはこう書かれていたようだ。
『この薬によって世の男は、狂戦士の体と力を手に入れる。だがその過程において少しでも迷いを持ったものは、臆病者として女の体を与えられる。覚悟のあるものだけが、狂戦士となれる』

絶望の中で細田は、自分のたわわに実った胸を揉むことくらいしかできなかった。

副作用3 (3/4)

「……?」
「やっと目が覚めたんだね」

そこは、中学の保健室。美緒はベッドの上に横たえられ、掛け布団をかけられていた。三浦は、美緒を背負ってなんとかここまで運んできた。小さいとはいえ、ここまで急いで運んでくるのは三浦にも荷が重かった。

美緒も美緒の方で、激しい成長の疲れからか、体を動かす力が湧いてこない。

「……それでさ、君のことなんだけど……君が倒れたあと……」
「私、倒れてたんだ……」

三浦は、美緒の体を乗っ取っていた何かの話をしようとしていた。だが、何かが彼を引き止めた。

「保健室まで運んできたんだ、でも先生いなくてさ、鍵も開いてなかったから、外から何とか鍵を開けて君を放り込んだんだ」
「えっ!?」
「すまない、女の子にひどいことをした」

美緒は一瞬考えたが、すぐにニコッと微笑んだ。

「でも、先輩は私のことを考えてくれたんですよね!問題ないですよ」
「そうか、それはよかった。……君は、僕のこと、よく思ってくれてるみたいだね、ありがとう」
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子作りの準備

あむぁいおかし製作所様にて公開させていただいているものです。
リンク先:http://okashi.blog6.fc2.com/blog-entry-22321.html

「私をはらませちゃったね❤」
「はっ!?お前、安全日だって言ってただろ……!?」

このピンク色のアマは、いきなり何を言い出すんだ。仕事の鬱憤ばらしに高い金を払って、マッサージを受けていたら、いきなりこれだ。

「うん、安全に私に種付けできる日だよ!」
「た、たね……?冗談言ってんじゃないぞッ!?」

おいおい、子供ができるだと?こんなの、聞いてないぞ。今のうちに、こんなところから逃げ出して……

「あ、ダメだよ。ここまできたら、逃げられないんだから」

服を着ようとした俺の手足に、ぬめぬめとしたタコの触手のようなものが巻き付いた。抗おうとしても、とんでもない力で動きを押さえてくる。そして強制的に女の方を向かさせられた。

「なんだ、てめぇ……」
「私には、ちゃんとしたポカンパス、略してポカっていう名前があるんだよ」

ポカンパス……湿布の名前のようなそいつは、ニヤニヤしながらベッドの上で自分の腹をさすっている。まるで、腹の中の子供を撫でるように。その体の下から、俺を拘束している触手が出ていた。
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副作用2 (3/3)

数日後の夜、一台のパトカーがパトロールを行っていた。

「この道路にしては珍しく車がいませんね」
「そうだな……」

街の大通りには、パトカー以外、人っ子一人いない。24時間営業の店にすら客も、店員でさえもいないように思えた。

「不気味だなぁ……」

巡査二人、一人は男性で年上の三鷹、もう一人は女性の中野で、三鷹が運転をしていた。

「なんだか、俺たちがこの道路にいちゃいけないように思えてきた……」
「そ、そうですね……」

三鷹は、住宅街の中へとハンドルを切り、大通りから外れた。やはりそこにも誰一人として歩いていなかったのだが、数百メートル走ったところで突如として一人の上半身裸の少年が現れた。

「うおっと……びっくりした……」
「私もです……とにかく補導しないと……」
「そうだな、こんな夜に暗い道をあんな姿で一人で歩くなんて……このごろ失踪事件が多いんだから」

小学生らしきその少年の手前で、パトカーを停める。中野は、気に留めずに歩き続ける少年に声をかけた。

「きみ、大丈夫?一人でこんなところ歩いてちゃダメでしょ?なんで服を着てないの?」

それでも止まろうとしない少年。中野はその肩を持ち、引き止める。

「ちょっと、聞いてるの?」
「だ……め……一人に……して……」

たどたどしく、少年は言葉を紡いだ。もう、説得するだけではどうしようもないと考えた中野は、その体を抱き上げ、パトカーの後部座席に無理やり押し込んだ。

「こら、そんな乱暴にしちゃだめだろ……」
「いいんです、ほら、交番に行きましょう」

三鷹はため息を付き、サイドブレーキを緩めてアクセルを踏もうとした。その時だった。

「だめって、言ったわよねぇ……?」
「え?」

不意に、水商売のような口調の言葉が、しかし少年の声で発せられた。

「まぁ、また大きくなれるから、私はいいんだけど?」

三鷹は恐る恐る後ろを向いた。そこには、少年の泣き顔があった。その顔が、ゆっくりと持ち上がっていく。よく見ると、体が徐々に大きくなり、胸には乳房のような膨らみが付き始めていた。三鷹はぎょっとして、プルプル揺れながら膨らんでいく2つの膨らみを凝視した。

「男の子だと思った?残念……」

大粒の涙が出ているのに、その口からは余裕たっぷりの声が出てくる。まるで、口とそれ以外の体全体が違う人物のようだった。

「なんだ……おまえは……」

短めに切ってある髪が、一気に伸びていく。と同時に、胸の膨らみ方が速くなり、少年はそれを手で抑えようとする。

「こんなに大きなおっぱい、見たことないでしょ……?」

表情からは、『大きくならないで!』という叫びが伝わってきそうだが、その真逆の発言をしている。三鷹は、ただの子供だと思っていた子の急激な成長と、そのギャップに頭がおかしくなりそうだった。

「あら、ごめんなさいねぇ?この器の感情が、体の動きに出てるみたいね……?そろそろそれもなくなるわ」

三鷹の困惑に答えるその声とともに、髪と瞳が赤に染まっていく。表情が一瞬うつろになったと思うと、今度は歪んだ笑顔に変わった。これまでの発言とマッチするような、悪女の笑顔に。

「ふぅ、これで変身も済んだことだし……ねぇ、あなた?」
「ひぃっ!?」

放心状態になっていた中野に、少年……だった、女性が振り向いた。すっかり腰が抜けた中野は、悲鳴を上げた。

「あなたもみんなと同じにしてあげる……」
「い、いやぁっ……!」


時は戻って、少年が運び込まれた駅の事務室。体を完全に乗っ取られ、髪も瞳も紅に染まった少年は、ニヤァと口を歪ませ、女性駅員の方を向いた。

「もう遅かったわね……あなたの情報通り、薬を飲みすぎた奴は、4回目の変身で、私が表に出てくるのよ」
「あなた……」
「私は、人間界ではサキュバス……夢魔と呼ばれる悪魔よ。名前は……カトラスタ、でいいかしら」

明らかに本名を名乗っていないその『サキュバス』は、駅員を舌なめずりしながら見つめた。その動かない、赤い瞳に、駅員の心は揺れた。

「ふふ、いい顔ね……そこでかわいく見てなさい」

カトラスタは、呆気にとられている男性職員に近づいた。

「現実世界で見る男も、いいものね……私は、夢の中の悪魔。夢の中でしか男を見たことないもの」
「な、なにいって……悪魔、なんて……いるはずが……」
「あら、この子から変身したのを見てもそう言えるの?」
「う、うぅ……」

悪魔の正論に、駅員は口を閉じてしまう。

「あの薬は、私が薬剤師を誘惑して作らせた私の一部が入った薬。10錠でも飲めば体の中に『私』が溜まって、そのまま乗っ取っちゃう薬なのよ。それをこの子は……」

大きく実った乳房を吟味するように、揉みしだく。

「あぁっ……いい感じ……さて、と……ねぇ、この体、堪能してみたい……?」

ゴクリとつばを飲み込む駅員。眼の前の女性が悪魔と知らなければ、迷わず自分から近づいていっただろう。そして、知った今でも、無意識に手が伸びてしまっていた。

「でも、残念。私にはそんなことする意味がないわ。あいにく、今は急いでるしね?そのかわり……」

カトラスタは、男性駅員の腕をぎゅっと握った。

「すぐにあなたのパワーを吸い出してあげる」

ニコッと微笑むと、赤い瞳が強く光りだし、同時に男性駅員の体が干からびはじめた。

「な、やめ……ろ……」
「あぁん、あなたのパワーって思ったよりすごいのね……?」

逆に、カトラスタの体はムチムチと大きくなっていき、胸も尻も腿も、さらに肉感を増していく。腕を通じて、駅員の『パワー』を吸い上げているのだった。

「に……げ……、」

男性駅員は最後の力を振り絞って、女性駅員に逃げるよう促そうとしたが、無駄だ。彼女はカトラスタに幻惑を受け動けなくなっていたのだ。

「ごちそうさま、と。じゃあ、次はあなたね」

骨と皮ばかりになってしまった駅員の腕を放し、女性駅員に振り返るカトラスタ。先ほどよりもサイズアップした胸の膨らみを持ち上げ、満足げな顔で近づいていく。

「あなたには、私と同じ力をあげる。その代わり、私の眷属になってもらうわよ」
「けん……、ぞく……」

カトラスタは一歩、また一歩と近づいていくが、女性駅員は、やはり動けない。

「そ、私のしもべ、奴隷ってことよ。じゃあ、いくわよ」
「ん……」

そして夢魔は、不意に口づけをした。その瞳がまた光り始める。

「ん、んっ!!?」

ようやく幻惑が解けた女性駅員だが、時すでに遅し。無理やりねじ込まれてくる舌から、カトラスタの力が流し込まれる。

「ん〜っ!!!」

最近気になり始めていた小じわが全て消え、残業で傷んでいた髪は潤いを取り戻す。肌のくすみが消えると、全体的に色白となって……

《ギチギチギチッ!!》

急に制服が悲鳴を上げ始めた。特に旨の部分は大きく押し上げられているが、彼女の体全体が大きくなっていた。

「んふふっ……」

カトラスタは、駅員の変貌を見ながら、口づけを続ける。彼女自身の体は元に戻りつつあった。といっても元の少年のものではなく、変身後の彼の体に戻っていたのだった。

変身が終わると、女性駅員の体は一回り大きくなり、それ以上に胸が巨大化していた。

「さ、この男を収容してちょうだい。場所はわかるはずよ。あと、あの『薬』も作れるようになってるはずだから、大量にばらまいてちょうだいね?」
「はい、ご主人様……」

女性駅員だったカトラスタの眷属は、男性駅員を腕に抱えると、虚空へと消え去った。

「さて、私は新しい獲物でも見つけましょうね」

カトラスタがそう言うと、彼女の体はシュルシュルと元に戻った。

「男の……人、探さ……なきゃ……」

駅員とは別の形で眷属となった少年は、ふらふらと部屋を出ていった。


「あ、悪魔め……!」

三鷹は、カトラスタと、なすすべもなくカトラスタの眷属になった中野を睨んだ。

「俺は、何をされようとも屈しないぞ!!」

ホルスターから拳銃を取り出してみせるが、すかさず銃口が眷属の手で塞がれる。

「先輩、まさか私のこと撃てるはずないですよね?」
「ざーんねんでした、あとは任せたわ、かわいい眷属ちゃん」

パトカーの扉を開け、カトラスタは暗闇の中へと消えていった。

「まてぇっ!!」

シートベルトを外そうとする手を、だが、眷属の手が抑えた。

「せんぱぁい、いいことしましょうよぉ!」
「邪魔だ、どけ!」

何とかベルトを外し、パトカーの外に飛び出す。悪魔の姿は遠くに、だが確実に見えた。

「元陸上部の俺から逃げられると思うなよ!」

そして駆け出した彼の進路は、一瞬で何かに阻まれた。

「先輩、後輩をおいてどこに行くんですかぁ?」
「……っ、中野ォッ!目を覚ませぇっ!」

それが中野だとわかると、平手打ちで正気を取り戻そうとした。

「やっとご自分から手を差し伸べてくれましたね!」
「なっ……!?」

頬を打つはずのその手は、巨大化した眷属の胸をもんでいた。一瞬の戸惑った三鷹の視界は、次の瞬間あられもない方向を向いていた。

「先輩も一緒に楽しみましょ?」

三鷹は、路面に押し倒されていたのだった。女性であるはずの中野の力に、なぜかどうしてもかなわない。

「くっ……俺にはどうすることもできないってのか……!いっそのこと、もう殺してくれ!」

中野はその言葉に……満面の笑みを浮かべた。

「はい!人間の人生は終わらせて、一緒に悪魔になりましょう!」
「んっ……!?」

中野は、三鷹に口づけをした。そして、何かを三鷹の中に流し入れた。

「ふぅっ、先輩とこんなところでキスするなんて、思っても見ませんでした!」

中野は立ち上がり、 パトカーの中からカメラを取り出した。三鷹は、流し込まれた何かが、自分の全身を食い殺していくかのような痛みを感じていた。

「せんぱぁい、体の具合はどうですか?」
「全身が……痛い……!」

それは、悪魔の力が人間の構造を破壊していく痛みだった。三鷹の骨格、筋肉、そして脳を含めた神経全てが、別のものに書き換えられていく。

《グギギッ!!》

軋むような音がすると、腰がグイッと太くなり、逆に手足や身長は縮んだ。

《グチュッ!グジュッ!》

心臓が血液を送り出すたび、筋肉が脂肪に置き換えられ、その位置を徐々に変えていき、三鷹のシルエットが女性のものになっていく。

《メキメキ……》

顔は魅惑的な女性のものに変形し、髪が伸びる。

「あはっ!先輩が眷属になってく!!」
「そんな!俺は……!」

その声も、女性のハスキーボイスに変わる。

大きくせり出した胸がボタンをぶち破り、それが女性の象徴であることを主張するようにブルンブルンと揺れた。痛みはそこで収まり、変身が終わった。

「先輩、眷属になった気分はどうですか?」

中野はパシャッと写真をとり、三鷹に再生画面を見せた。

「お、俺は……ぁ……」

三鷹は戸惑いの表情を見せたが、口を歪ませ「最高の気分ね……」と笑い始めた。

「先輩!もっと私達と遊べる人たちを増やしに行きましょ!」
「『人』って、私達は『眷属』よ、間違えちゃ、だめっ!」

二人は、少しの間笑いあったあとフッと姿を消し、そこにはライトとエンジンがついたままのパトカーだけが、帰ることのない運転手を待ち続けていた。