副作用3 (2/4)

美緒は、その日起こった出来事を反芻していた。怪しい薬を飲んだら、体が『オトナに』なった。写真を撮っていないのでどんな姿になっていたかは想像もつかないが、つい数分前に顔を合わせていた三浦が判別できなかったのだ。かなりの変貌を遂げていたはずだ。

「んー、でもなぁ……」

薬の効果は数分しか持たなかった。もしその度10錠飲んでいたら、瓶の中に残ったあと30錠ほどの錠剤は、体の成長を維持するなんて考えもつかないほど量が足りていない。とにかく、大きくなったときの『姉』の謝罪で、三浦に話を聞いてもらえる道筋は付けた。また会うときまで、薬は取っておこうと決めた美緒だった。

そして、その次の日。前の日と同じ時間、同じ部屋で薬をさらに10錠飲んだ美緒は、1時間後に来るであろう三浦を待ち始めた。……のだが。

ガラガラ……と、一分もしないうちに教室の扉が開き、三浦が入ってきた。

「えっ!?」
「うわっ!?また君か!」

美緒は時計を見た。やはり、三浦が帰ってくる時間まで一時間ある……が、秒針が動いていない。電池が切れているのに何故か気づくことができずに、この時間を迎えてしまったようだ。

「いえっ、あのっ、今日はちょっと他の用事があってっ」
「そ、そうなのか……」

こうなれば成長が始まるのは一時間後。しらを切ってこの場をやり過ごすしかないと思う美緒。

「あはっ、あははっ……うぅっ!!」

だが、昨日と同じ衝撃が、美緒を襲った。思わず胸を押さえるが、その手がプルプル震える。

「どうしたんだっ!大丈夫か!?」

急にうめき声を上げた美緒を心配して、三浦が近づいてくる。美緒は彼に助けを求めようと手を伸ばしたが、その瞬間脚が震えだし、バランスを崩して前のめりに倒れてしまった。

「おっと……」

三浦は倒れかけた後輩を何とか胸で受け止めた。その体が不自然なほどに震えている……いや、痙攣している。そして。

「うっ、ううっ!!」

さらに美緒がうめき声を上げると、小さな体がぎゅいぎゅいと縦に伸び始めた。背伸びをしているのかと思うが、違う。短かった脚が異様に伸びているのだ。ついには脚の成長だけで三浦の身長に追いついてしまった。

「き、君っ!!」
「また、大きくなっちゃうぅっ!!」

その腕にしても、可愛らしく子供らしかったものが妙に伸び、さらには上半身が成長し始めた。そのせいで身長差は逆転し、三浦は美緒に押し倒され、のしかかられてしまった。

「うぅっ!!いやぁっ!!」

これまで縦に伸びるだけの成長だった体が、今度は横方向に膨らんでいく。ブルブルと震えながら、全体に脂肪とそれを支える筋肉がついていく。そして、三浦に押し当てられた胸に、柔らかい膨らみが形成されていく。

「おっぱいがぁっ、おっぱいがあついよぉっ!!」

ムリムリムリッ……!!と急激に大きくなるそれは、三浦の上半身を覆っていく。美緒の激しい鼓動が、乳房を通じて三浦に伝わってくる。女子と付き合っていた彼にしても、早すぎる体験に三浦の理性は文字通り潰されそうになっていた。

「な、なんでぇっ……まだ一時間経ってないのにぃ……」

ヒップもプルプルと膨れ上がり、三浦にさらなる重りとしてのしかかる。だが、体の痙攣自体は弱まっていき、美緒の体は大きくなることをやめた。

「はぁっ、はぁっ……」
「……」

そこには、体格差が逆転し、荒い息を上げる後輩に、押しつぶされそうな先輩が残された。やわらかな双球は三浦の肺を圧迫していたが、呼吸はかろうじてできた。

「あ、あっ、ごめんなさいっ……!」

美緒は体勢を立て直し、三浦から離れるが、三浦は未知の感覚に放心状態になってしまい、あまり動くことができない。

「先輩の前で『オトナ』になりたくて、先輩に私を見てもらいたくて、でもこんなに迷惑かけちゃいました……」
「え……」
「これ、なんです……」

美緒は、薬の瓶を三浦に見せた。三浦はなんとか立ち上がり、そのラベルを読む。

「『オトナになる薬』……?」
「そう、です……こんな薬、飲むんじゃなかった……」

今にも泣き出しそうな美緒に、三浦はどうすることもできない。すると、美緒はその表情のまま、三浦に近づき始めた。

「えっ?あれっ?」

そして、三浦の肩を持つと、椅子に座らせた。だが、美緒は当惑の表情を浮かべている。

「私、こんなことしたいはずじゃ……えっ!?」

美緒の手は三浦のジッパーを下ろし、中のモノを取り出した。

「な、なんでっ!?」

三浦の方はというと、突如として痴態を晒し始めた後輩をなぜか受け入れてしまっていた。その間にも、美緒は服を脱ぎ、豊満な肢体をソレにこすりつけ始めた。

「うおっ……」
「は、はずかしいよぉ……」

三浦は思わず興奮し、美緒に抱きつく。すると、美緒の体にさらなる変化が訪れ始めた。

「んんぅっ……」

彼女の体が、さらに大きくなっていくのだ。大人の女性としても身長が高くなっていき、ムチムチとした肉付きがさらに強調されていく。だが、ウエストはキュッとしまったままだ。

「まだ大きくなるの!?……!」

今度は、巨乳の中でも大きめなその胸で、大きく怒張した三浦のペニスを挟み込む美緒の体。自分の意志とは関係なく、濃密なスキンシップをしてしまう体に、美緒は涙を流しながらついていくほかなかった。

しかも、その胸もさらに膨張し、男性器を包み込んでいく。

「う、うっ……こんなの、出さずにいられるかっ……」

最後に残っていた三浦の理性を振り切り、白濁液が美緒の顔にぶちまけられた。そこで、美緒は白目をむいて意識を失った……が、体は動くのをやめない。

「な、なんだこれ……!?」
「うふふ、こんなに気持ちがいいってことないわ……」
「えっ!?」

美緒の口から、これまでとは違う、落ち着いた大人の声が出、三浦は冷や汗をかいた。その次の瞬間、美緒の目が戻った……しかし、その瞳は美緒のものではなく、赤く光る、悪魔のようなものだった。

「先輩くぅん?楽しんでもらえたかなぁ?」
「へっ……!?」

美緒の顔にも、悪魔のような笑みが浮かぶ。

「今はすぐにもとに戻っちゃうけど、あと二回、あと二回成長すれば、あなたは私のものになれるわ……せいぜい、楽しみにしてなさい」

その言葉が終わると、美緒はガクッとうなだれ、体の動きも止まった。そのまま、シューッと音をたてるように、男性でも長身の部類に入るほど成長していた美緒の体は、元に戻っていった。

三浦は椅子に座ったまま、自分の膝の上で寝息を立てている美緒を呆然と眺めた。

投稿者: tefnen

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