とある世界~タイムスケール~

とあるキーボードがある。このキーボードは、打った文字を、専用の空間に具現化する機能がある。例えば、「雨が上がり、晴れになった」と打てば、本当に雨が上がって、晴天となる。
本当に何でもありだ。空間を限れば、宇宙や、神を作ることもできれば、消すこともできる。どこかの筆や、ペンにも同じ機能を持つものがあるらしいし、こんなキーボードも星の数ほどある。

まあ、難しい話はやめにして、私はこのキーボードで好きなことをできるわけだ。ならば、現実にありえない、私の性癖に従ったものもいくらでも作れる。
私の性癖は、動物、とくに人間の女性の質量が増える過程を楽しむことだ。例えば、胸を文字通り膨らませてみたり、人体の成長を急速に進めて子供を大人にしたり。人間のスケールを超えた大きさにしてみたり。

まず、私の空間に小さい子を作り上げてみよう。キーボードに、「女の子がいる」と打つと、女の子が出現した。この子はこの空間だけに存在して、現実世界にはいない。ただ、科学的な構造は本物の人間と全く一緒だ。

とりあえず、この子を大人にしてみる。私の一番興味のないパターンから。それは、『いつの間にか大人になっていた』パターンだ。漫画で言えば、『子供の頃の幼馴染に久しぶりに会ってみたら、スタイルが想像もしないほどいい女性になっていた』パターン。

「いつの間にか急成長していた」とキーボードに打つと、瞬き一回しただけで、女の子は面影を残した大人になる。これだと、単に人を入れ替えるだけで済ませてしまえる。女の子が、成長前と同一人物であるという感覚はあまりないし、変身過程はまったくないから私の心には全く響かない。このあとに本番シーンがあったとしても、元々子供であったという事実はいらない。『寝て起きたら成長していた』、『魔法をかけたらポンッと成長した』も、これに近い。

本番シーンを売りにしている商業漫画のほとんどはこのパターンだから、私はあまり商業誌に興味が無いわけだ。

キーボードで女の子を元に戻す。つぎのパターンは、『数秒で全身が成長する』パターン。体の一箇所か、全体にしか集中できないものだ。文章で書けば、「女の子はぐんぐん大きくなって、あっという間に大人になった」というところか。
漫画では数コマで済まされるが、変身過程があるだけ私のストライクゾーンに入ってくる。ただ、文字作品ではもう少し欲しいというところ。

次は、『数十秒で成長する』パターン。成長中に、色んな所に集中できる。文字に起こす一例としては、「胸が大きくなり、戸惑う女の子。だが、その他の部分も同じように大きく、長くなっていく。指は一本一本が長く、細く伸びていき、足はスラッと伸びると薄っすらと肉が乗ってくる。髪も腰まで伸びるとふわりと揺れた。母親と同じくらいの大きさになったところで、成長は終わった」。まあ、味気ないがタイムスケールとしてはこれくらいだ。
書きやすいし、理解しやすい。一番私が好きなパターンでもある。

『数分で成長する』ところまでくると、時間が長くなり表現が難しい。ある程度途中の経過をスキップするか、段階的な成長にする必要がある。ただスキップしすぎると、タイムスケールに現実感がなくなる。ただ、ありえないスピードで成長していることは変わらないから、うまく表現できれば楽しめることにも変わりはない。

『数時間で成長する』ものは、ほぼ段階的な成長の表現のものになる。どこかのアニメ作品で、数時間かけて体が肥大化する女の子がいたが、途中の経過はやはり省かれている。表現試してみたいものではあるが。

まあ、今日は前座だ。明日からは具体的な変身過程で私の性癖を語るとしよう。

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投稿者: tefnen

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