俺の高校の、隣の席にはメタモルフォーゼ症候群の生徒が座っている。楠 洋子(くすのき ようこ)が、そいつの名前。なんでも、性的興奮で体が大きくなるようになってしまったらしい。
初めて症状が発現したのは、この教室だった。そのときは、少し体が大きくなったあとは、敏感な部分が服に圧迫されたせいで、連鎖的に快感を感じてしまい、服が破れるまで止まることなく成長してしまった。机の上に躍り出た巨大なおっぱいに、俺の息子は……、いや、そんなことはどうでもいい。
ともかく、そのあと一週間、楠は学校に来なかった。聞くところによると、担任がストップを出したらしく、楠自身は登校の意思を強く示していたらしい。それもあってか、その後登校してきた楠はケロッとして、何事もなかったかのように授業を受けていた。
ただ、その症状と原因がわかってからは……つまり、興奮を覚えれば体が大きくなることが分かったクラスメートたちは、悪ふざけをし始めた。恋話に、その後の行為のことを混ぜるとか、もう直接、(もともとは平らに近い)胸をまさぐりに行くとか。幼稚な落書きを見せて興奮させようとするやつも居たが、それは効かなかった。むしろ、そいつのクラスでの立場が危うくなっただけだ。
楠の方はと言うと、最初は症状の暴走を抑えきれずに制服を何着もビリビリ破いていたが――もちろんこれは後で弁償する決まりになった――今はそれも慣れたのか、服の中が胸肉でパンパンになった状態でもそのあと元に戻れるようになった。
だが……
「んっ……」
隣の席で、楠の胸が膨らむのが見える。胸の部分のシルエットが変わるし、本人は気づかないふりをしてペンを握り続けるんだから、横からだとあからさまにわかるのだ。
橘は、変なことを吹き込まれまくった結果、どんなときでも少し興奮してしまう状態になってしまったのだ。でもさっき言ったとおり、それをやり過ごすのもうまくなったので、楠の胸は巨乳になったり貧乳になったり、身長は高くなったり低くなったりを繰り返す。
俺もそろそろ慣れて、それと知られずに楠の体の変化を観察することが可能になった。
「くぅっ……」
お、いつもよりも大きく成長しているな……制服がミチッミチッと音を立てて、爆乳レベルに大きくなったおっぱいを何とか押し込めている。机の下に伸びる足も、心なしかいつもよりもムチムチと太い気がする。
少しだけ楠の机を覗くと、SNSアプリが表示されているようだ。それに、メッセージが送られてきている。誰かが、官能小説の一端か何かを楠に送信しているのだろうか。それを見る楠の顔が少し紅潮していて、いつの間にか顔全体を楠に向けていた俺に気づく様子がない。
ミチッ、ブツッ……という制服の縫い目がほつれる音がし始めたところで、楠はやっとアプリを閉じたが、その時点でおっぱいは制服を引きちぎろうとしていた。その下に着ているブラウスの襟から、肌色がこぼれだそうとしている。
だが、SNSを閉じたことで落ち着いたのか、その膨らみはだんだんと小さくなる……と思いきや、一気にバインッと大きくなり、ブラウスがビリッと破れ、襟から胸肉が吹き出した。
「そんな……だめ、でもっ、続きが気になるのぉ……!」
楠は本当に変わったんだなあ。たった2ヶ月前はそういう話をされただけで顔を真っ赤にして耳をふさいでいたのに、今は続きを自分で考えてしまうなんて。誰かに洗脳でもされたんだろうかと思うほどの変貌っぷりだ。
そんなことを考えている間にも、ブラウスはさらに破かれ、おっぱいが溢れ出してくる。身長は俺よりも高くなり、スカートも引きちぎりそうなくらいに、尻が膨張していく。多分、元ネタよりエロいこと考えてるぞ、こいつ。
「た、田中……くんっ♥」
田中、とは、俺の、ことだ。楠は、膨らむのをやめない胸を、授業そっちのけではだけて、俺に見せつけるようにつき出した。
「ごめん、止まらないの、なんとか、してぇっ」
「は、はぁ」
言いたいことがわからない。もっと興奮したらどんどん体が大きくなるのに。でも、いいか……と思わせる何か――多分、フェロモン――が、楠の体から出ていたとしか思えない。
とりあえずチャックを開け、俺のものを取り出した。楠が大きくなるのをまじまじと観察していたお陰ですでに準備済みだ。
「男の人って、こういうこと、してほしいんだよね?」
もはや顔の大きさくらいになった胸が、俺の息子を蹂躙する。とてもやわらかいから、柔躙……なのかもしれないが。
「おっ……うまいな、楠……」
うまいな、じゃないだろ俺。授業中だぞ。周りも止めに入れよ。と思ったが、教室の他の連中は全員俺たちを無視している。それこそ、洗脳レベルの無視。
「私ね、すごく勉強したんだよ……最初は、これを抑えるために慣れようとしたんだけどっ!」
今度は、胸の谷間をペニスを貫通させ、口でこいてくる。乳房が大きすぎて、あまりうまくくわえられてないが、さっきから、熱いものが飛び出してきそうな感覚だったのに、そんなことされたら……
「んんんっ!!」
口の中に出してしまった。その瞬間、楠のカラダが更に一回り大きくなる。
「ごくん……えへ、田中くんのでもっと大きくなっちゃった……」
「いいぞ、もっと大きくなるんだ楠――」
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「田中……くん?」
「ハッ……」
頭の中に残るモヤのようなもの。どうやら俺は、居眠りしていたようだ。しかも、夢精してる。
「俺としたことが……」
「あのね、田中くん……」
隣から、ブチブチと服が破れる音が聞こえる。
「寝言、聞いてたら興奮しちゃった……責任、とってくれる?」
楠はすでに、とんでもなく大きくなっていた。
「せ、せき……保健室まで連れていきますね!!!」
俺より重い楠を、何とか保健室に連れて行く頃には、第二ラウンドの準備ができていた。俺が耐えられたかどうかは、想像におまかせする。