ふふ…俺は今日、とんでもない(妄想にまみれた)買い物をしてしまった!
高校の黒科学部の奴らが開発した、飲んだら体がムチムチなお姉さんになる薬だ!
はぁ…俺、なに考えてたんだろう…世の中には、質量保存の法則というものがあって、 無から何か物質が発生することはない。すなわち、こんな小瓶に入ったオレンジジュースみたいな小さいもので、 人の体が大きく変化するわけがないんだ。といって、下水道に捨てるのもマズイだろうし、 まあ、なんにも起きるわけ無いんだから、小学生の妹にでも飲ませるか。香りを嗅いだ時は、甘い香りしかしてこなかったし、 腐ってるわけでもないだろう。材料を聞いたら、全部食品だって言うし。
「おーい、美佳ーっ!」
「なーに?お兄ちゃんっ!」
俺が呼びかけると、部屋の方から声が聞こえてきた。
「オレンジジュース、買ってきたんだけど飲まないか?!」
「うんっ!今行くーっ!」
妹の美佳が、居間に走ってきた。ふわふわの栗毛をなびかせ、小さな体を、元気よく動かして。 ちなみに、オレンジジュースを買ったというのは嘘じゃないぞ。俺が飲む分だ。
「こら、家の中は走っちゃダメだぞ」
「ごめんなさい」
「いい子だ、ほら、これが美佳の分、これが俺の分だ」
俺は2つのコップに入ったオレンジジュースを用意していた。美佳のコップには、先程の薬を、薄めて入れてある。
「いただきまーす」
《ゴクッ…ゴクッ…》
その可愛らしい容姿に見合わない、豪快な飲みっぷりで、オレンジジュースを口に流し込んでいく美佳。
こりゃ、将来が思いやられるな…
「ごちそうさま!」
「はやっ!」
もう、飲み終わったのかよ!
「美佳、そんなに早く飲むと、お腹壊すぞ!」
「大丈夫だよー…あ…」
美佳が硬直した。どうやら、俺の予感的中だ。冷えたオレンジジュースを一気に飲んだせいで…
「お兄ちゃん、なんかお腹の中、熱い…」
「ほら、早くトイレに…って、熱い?」
美佳は確かに、痛いじゃなく、熱いといった。聞き間違いじゃない。
「あっ…!」
美佳の様子がおかしい。体の至る所を、かきむしっている。
「何か、体の中にいるみたい…」
「何だってっ!?」
あいつら、寄生虫でも入れやがったのか!?俺としたことが…すまない美佳っ!
「すぐに、救急車…を…」
美佳のそばにある電話を取りに行った俺から見える、美佳の体がおかしい。 何がおかしいって、俺の胸の下辺りまでしか無かった背が、肩まで伸びている。俺は、電話を取るのをやめて、美佳の変化をじっくり鑑賞することにした。黒科学部の話を、少し信じてみることにしたのだ。
美佳の背丈は、俺の頭を超え、更に大きくなっていく。こんなに背が高い女性を、今まで見たことがない。 それに、手足もにょきにょきと服から飛び出し、ほっそりとした姿が、顕になっていた。お腹が服からはみだし、ぴっと縦に入ったへそが、見えている。 フワフワとしていた栗色の髪の毛は、ピシッとしたストレートになり、腰のあたりまで伸びた。
「きゃっ!」
美佳が小さく叫ぶと、ほっそりとしていた手足にたっぷりと脂肪が付いた。 そのせいで、着ていたシャツの袖が、ビリッと破けた。
「あぁ…あぁん!」
なんだ、今の声!元の美佳からは想像もできない、色っぽい声だ。
《ビリッ》
スカートの中で何かが、いやパンツが弾け、スカートの斜面が丸みを帯び、そのまま膨らんでいく。 次に、腰が太くなっているのか、スカートのウエストの部分が、プツプツ音を立てながら広がっている。 そして、ついには、スカートはウエストの部分から、ムチムチになった足のほうに、ビリーッと破けてしまった。
「あはぁん!」
美佳が、無意識的なのか、意識的なのか分からないが、何もない胸を自分の手で揉み始めた。
「おっぱいが、熱いよぉ…」
そういう美佳の胸に、厚みが出始め、美佳の手に揉まれて、ムニュッムニュッと変形するようになったかと思えば、 それはどんどん膨らみ、それをもんでいる両手が、胴体から確実に引き離されていく。そのおっぱいは、 美佳が揉んでいることも手伝って、胴体が大きくなるだけで過剰な張力が働いていた服をボロボロにちぎっていき、 それにつれてどんどん肌色とピンク色の突起がさらけ出されていく。美佳の手の動きは、おっぱいが巨大化するにつれて大きくなっていき、
それによるおっぱいの変形も、信じられないほど大きくなる。
「あぁん、気持ち、いいっ」
この美佳は、もう以前の美佳じゃない。その顔は快楽に満ち、何かの悪霊が乗り移ったかのように淫らな笑みを浮かべていた。 そして、美佳がおっぱいを揉むのをやめた。目を閉じた美佳から、笑みが薄れていき、真顔に戻った。
「あ、あれ…私、何してたんだろう」
良かった、美佳が戻ってきた。その美佳は、自分の、ムチムチになった体を見回している。
「私、大きくなっちゃった!」
「美佳、大丈夫か?」
「お兄ちゃん…」
美佳は、こっちをジロジロと見ている。何だ、何が言いたいんだ。
「小さいね」
「へっ!?」
「小さいって言ったんだよ、チビのお兄ちゃん」
「ち、チビ?」
美佳の顔には、嘲笑とも取れる笑みが浮かんでいる。
「私の体で、遊びたかったんでしょ。この変態」
「へ、へんた…」
「違うっていうの?じゃあ、ただの馬鹿ね」
「え…?」
「あのビンを、私が見なかったと思うの?」
「ビン…?あっ!」
机の上に薬のビンを置いたままだった。ラベルにははっきりと「ムチムチになる薬」と書いてある。しまった…
「お馬鹿さん…」
あれ、何だ…罵られているはずなのに、美佳のエロい声のせいで、なんだか気持ちいいような…
「お兄ちゃんの、チビ!変態!」
も、もっとくれ…
「あははっ、罵られて気持ちよさそうな顔するなんて、本当に変態だね」
「は、はぁっ!」
俺は、土下座してしまった。妹であるはずの美佳に。
「何?お兄ちゃん、私のおもちゃになりたいの?変態だけじゃなくてドMなんだね」
「はいっ!」
認めてしまった。
「じゃあ、私の足をなめてよ。服従の印だよ」
俺は、そう言われて美佳を下から見た。美佳の巨大なおっぱい、ムチムチな足、プリッと締まったお尻、キュッと締まったウエスト。 そして、俺を見下すような顔、笑み。全てが、完璧だった。
「ははぁっ!」
俺のプライドは、女王と化した妹の前に消え去った。